雑音中のスペクトル推定  2006/12/27
リアルタイム処理のための雑音中の信号スペクトルの推定
1 雑音
背景ノイズとして、次のような周波数特性を持つノイズを持つ環境を仮定する。
このような雑音環境の中での信号抽出にはいくつかの方法があります。
2 
ホワイトノイズの上に51.2と64の2本の正弦波が重畳されています。正弦波はその周波数のノイズ強度の3倍を与えている。下記のグラフは256点FFTを256回平均化(64ポイントシフト)したものです。16384ポイントを扱えばはっきりとしたスペクトルを取り出すことができる。しかし、サンプル時間X16384の時間経過後でないと結果を得ることができない。
3 単一サンプルのスペクトル
各256サンプル毎のFFT出力は次のようなグラフであり、50及び64近辺にあるべきピークは見えない。
4 平均化
256ポイントのFFTを24シフトし24回平均化(計768ポイント)したもの。これでもピークは得られない。
5 Eigenvector法
同じ条件でeigenvector法(256ポイント)データ長352ポイントでスペクトルの推定を行う。明瞭に50及び64近辺にスペクトルのピークが得られる。特に小信号時でスペクトル強度が小さいときはFFTによるスペクトルはノイズに埋もれる。この場合eigenvector法は優位になる。 なお検出遅れ時間は信号入力後352サンプルであった。
6 適応フィルタ

同様の条件で適応フィルタ相関長256サンプル、シフト32サンプルでスペクトルの推定を行う。明瞭に50及び64近辺にスペクトルのピークが得られる。 この場合学習速度で検出遅れ時間が決まるが、下記データは信号入力後384サンプル後のスペクトルです。


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